上顎のインプラントには前準備が必要な場合が多くあります
1枚目のレントゲンをみてもらいます。
奥歯(向かって右側が奥のほうです)に、白い丸〇のものが写っていますね。
その白〇の下(レントゲンでは向かって上)の硬組織について説明します。
白〇の手前の歯(向かって左が手前の歯で、小臼歯と呼ばれています)の周りに、白い像、すなわち骨があります。
ところが、白〇の下(レントゲン向かって上)には黒い像、空洞(これを上顎洞と呼びます)があり、境界の白い部分(とはいってもほとんど認められませんが)が、問題となる"インプラントを打ちたい部位"ということになります。
その骨は1mm以下のもので、とうていこのままではインプラントは打てません。
そこでもう一枚のレントゲンをみてもらいます。
このレントゲンは、インプラントを打とうと考えている部位に、骨を移植したレントゲンです。
骨は、上下的にボリュームが必要で、またコンデンセーションもされている必要があるので、この段階での骨量は十分とは思っておりません。
半年以上の経過の後に、短めのインプラントを、あるいは、更なる骨の準備を、ということになります。
大竹貫洋